もちろんお金の為じゃない。 人生勉強という建前で自由になる時間を増やす為だ。 そんな不純な動機で始めた家庭教師で受け持ったのが当時高校受験を控えた舟瀬 恵璃だった。 名のある家の子息令嬢のツテだけに舟瀬家もそこそこの家柄。 そんな堅苦しい家で育った恵璃は真面目で大人しい手のかからない優秀な生徒だった。 ただ良いか悪いか、恵璃がそんな生徒だったせいか。 ……家庭教師もたいして面白くない。 始めて何日も経たないうちにもうこんなことを思いはじめていた。