いつも一緒に居た泣き虫な幼なじみの女の子。 俺はこの娘の笑顔が大好きだったのに……。 「千愛……」 もう俺の傍には居ない。 小さな小さな世界にたった二つだけ。 大切だったモノは全部、俺の前から消えてしまった。 寂しくて哀しくて……。 毎日泣き続けたら、いつしか涙が涸れてピタリと止まった。 そして。 空っぽの部屋に残されたのは、穢れた体の俺と氷づけにした感情だけだった。