嗚咽をもらしながら泣くあたしを前にあたふたと慌てる素振りをしたアイツは


覚悟を決めたように一度強く拳を作ると


あたしに手を伸ばして、ぎゅっと強くその腕で抱き締めてくれた。


その温もりがまだ夢のようで、さらに涙が溢れだした。


あたしこんなキャラじゃないのにとか、冷静に考えたりしてみたけど、やっぱり涙は止まらなくて。


だからもう、素直にアイツの腕の中で泣き続けることにした。