春、恋咲く。〜旅立ちの日〜

隣からは相変わらず女子の悲鳴にも似た歓声が聞こえてくる。


シュッ…とボールがゴールに吸い込まれる音がしてふと振り返る。


「本当すごいよねぇ、坂本。」


「ねぇ…。でも、推薦断ったんでしょ?」


「あぁ、うん。もったいないよね。あたしなら絶対行くよ。受験も楽だし。」


「ははっ、確かにぃ〜。」


アイツが推薦を断ったって話は、バスケ部以外の子たちの間でも結構有名な話で。


何で…って、いろいろ話題にあがったりした。


「愛理、なんか知らないの?」


「は?何であたし?」


突然の振りに思わず変な声が出る。


アイツが好きだってこと、周りには言ってないから、アイツの話題を振られるとちょっと慌てる。


バレちゃわないかな…って。