遅い初恋

駆け足で教室まで行くと、殆どの生徒が登校していた。

「おはよ~」

「おはよー、今日もギリギリじゃん。家近いんだからもうちょっと早く来れば?」

「うるさい~。間に合ったからいいんだも~ん」

後ろの席の美理にべーっと舌を出してから、前に向き直った。目の前にゎもう担当の先生が来ていた。

「えっと・・・おはようございます・・・」

「おはようございます。お喋りもいいですけど、早く授業の準備をしなさい」

「は~い・・・・」

周りから小さな笑い声が聞こえた。海砂ゎハニカミながら教科書を出した。