本当の私は誰ですか?恋の魔法をかけられた身代わり姫

周子の住んでいたアパートも引き払ったし、大学も退学届けを出した。




だから、二千翔が見つかった場合、周子には住む場所と大学にも行かせるつもりでいる。




周子にはその方が幸せだろうと思う。




彼女の歩んで来た人生は悲惨なものだった。




二千翔にそっくりな彼女を見つけ、俺は毎日彼女の生活を見続けた。




朝早く起きて新聞配達をして、自転車で大学に行く。



大学から帰って来るとすぐに夕刊の配達をする。




夜遅くまで勉強をしていた。




二千翔とは大違いの生活。



この時俺は二千翔の身代わりは周子しかいないと思った。




周子は俺が思った以上に純粋な今時珍しい女の子だった。