公衆電話を出た所にあの黒いワゴン車が止まっていた。




思わず後ずさりする私の両脇を男が押さえた。




『静かにすれば危害は加えない。


このままこの車に乗るんだ。』




嘘、私誘拐されちゃうの?



「あの私誘拐しても一銭にもなりませんよ。」




『黙って早く車に乗るんだ。』




やだよぉ、まだ死にたくない。




暴れる私は男に担がれそのまま車の中に入れられた。



何で誰も助けてくれないの?




私が美人で綺麗なお姉さんだったら助けてくれた。




『静かにしろ。』




静かにしろなんて無理に決まってるじゃん。




だって私拉致されてるんだよ。




そして、このまま監禁されてしまう。




私の人生って一体なんだったの。