ホテルに部屋って、頭も体も話についていけない。




花嫁衣装はみな作るらしい。



お色直しは最低5回。




私は笑って頷くばかり。




私は頷き人形かぁ。




疲れた。




美晴が耳元で呟く、『もう少ししたら部屋に行くからな。』




「私の部屋もあるの? 」




『バカだなぁ、二千翔と俺の部屋は一緒に決まってんだろうが!



俺たちはもう同棲してるんだよ。



今も同じマンションに住んでいるんだから。』




そんなの初耳なんですけど。




同棲?




「同棲してるの私たち。」




美晴がいきなり私の口を塞ぐ。




「あらあら、激しい事、私たちもそろそろ部屋に戻りますか。」