「あっぶね!;」



  



あ・・・
またこの香りだ


「ありがと・・・」


「ん。・・・ほら
 行くよ」


「うん」





何故かその時
何気なく繋がれた手を
振り払えなかった。




何故だろう?




コイツのせいで
ファンクラブに酷い目に
合わされたのに



現にファーストキスまで
奪われて・・・。




コイツが私の手を
握って力ずよく引っ張ってくれて・・・。



そんな後ろ姿を


ほんの少しかっこいいと
思った・・・。





  











「やっぱ俺みたいな
 かっこいい男に
 関わると大変だな〜」




「は!?」



  



前言撤回!!
こいつはただの

ナルシストだ!!