帰り道では


私は秋人のななめ後ろを付いて歩いた。



お互いなにも会話は交わさず。




ただ、秋人は私の家の行き方だけを聞いてきて



私は


うん、右、左



とだけ答えた。



「んじゃーな」


「うん。送ってくれてありがとう」



長い長い夏が始まる。


そして一生忘れられない夏になる。