「海…ごめん。私…」

体の力が抜けた。


「いいよ。なら、僕帰るから」



そして、思ってもいない事が口から出てきた事に少し驚いた。



その瞬間…


横からふわっと風が吹いた。





茜ちゃんはもぅ見えなくなったあっくんを追いかける。



どんどん小さくなっていく背中…


しまいには見えなくなった。



一人になって…

この時やっと
ため息をつけた。



『…これだから一目惚れは…』



泣いてたまるか。

こんなもん
すぐに忘れてやる。



ピッ プルルルル



『海どうした?』



胸が痛かろーが



『いーや!暇だったからぁ♪』



笑ってやるよ。