「それで、俺たちは急いで廃墟の病院を逃げたんだよ」 「怖かったな」 「怖いからあそこには行かない方がいいよ」 と、克物は満足そうに微笑んだ。もちろん真猿は克物以上にご満悦だ。 子吉沢も二人の語りに興奮した。 すぐさま、カーテンを開け教室が陽で明るくなると、女子たちは真猿と克物を囲んだ。