「 い 、った……っ ! 」

 この狭い空間に響き渡った
 のは鈴守の悲鳴 。彼の華奢
 な腿からは赤い血が流れて
 いた 。


 「 …やっぱ俺さ 、 」

 「 な 、何… ? 」




お前のこと死ぬほど 嫌 い だ















 「 ちょっと… 、フェンネル
 ってば !ねぇ ! 」

 「 、えぇー… ? 」


 この人低血圧だ… 。

 仁花は何とかフェンネルを
 叩き起こし( 勿論彼はまだ
 肩に包帯を巻いていた ) 、
 緊急事態の発生を知らせよ
 うと全力を尽くした 。





 「 この家から出られないの ! 」