群衆を掻き分けながら歩く優哉。 優哉のおかげでできた道を 手を引かれながら歩いてく。 あたしの後ろには 光輝クンが奈緒を連れて歩いてくる。 大勢の人からの視線に 耐えられなくなったあたしは 足元へと視線を移す。 そんなあたし達を まわりの新入生たちは 特にどうする訳でもなく ただ、あたし達を見ていた。 ──── 居づらい雰囲気から抜け出し 今は寮へと向かう途中。 …… あたし達を包む沈黙。 その沈黙を破ったのは…