くたびれる程笑った二人。時間は一体何時だろう。
しんと静まり返った街は、他に誰もいない……生きていないみたい。


「静かだね。皆死んじゃったみたい。」

あこに心の言葉をそのまんま言われてしまい、ドキッとする。
とにかく、ん…と返事。


「私さ、こうなったら地球の生き物がみんな死んじゃうまで、世界が終わるまで生きて、最後を見届けるの。」

この世の終わりをさ。


なんてネガティブ。それでいてポジティブな生きる理由だろ。

死ぬ事なんて想像もつかないくらい遠い事に思ってたけど、あこの話を聞いたら案外遠くない未来なのかも。


「いいねそれ。もし核戦争とか。未知なる疫病とかが流行っても?」

「私は死なないよ?被害に合っても一番最後。もう決めたんだもん。そうだ。まるには世界見届け人になってもらって…。」

「なんじゃいそりゃ。」

「生きてる限り、一緒に世界の行く末を見守るのさ!」

そう言いながらガッチリと固い握手を交わさせられた。

あこにここまで言われちゃしょうがないか。私はもう片方の手で握手を更に上から支え、深く頷いた。