“帰らないで” 俺は、そう言われたことが嬉しかった。 俺ともっと一緒にいたい、とか、もっと喋りたい、とか。 そういうもんなんだと思ってた。 のに。 浮かれ過ぎてて、彼女が一瞬見せた暗い顔を見過ごしていた。