「え…なぁんだ。姫狼学園だったんですね?やだなぁ私。変な勘違いを―…じゃなくて!どうして男子ばっかりなんですか?女子居ないじゃないですか!それにさっきの変態さん達が言ってた『アレ』って…それに貴方達は誰ですか!」
ビシィッと決めて見せた。
かなり早口でいっぱい物事言ったから、息がもたなくて苦しい。
ゼーハー言うしかない。
「説明してやりんさいや。ゆっき♪」
ヘッドフォン君が、『ゆっき』らしき人物の肩を持つ。
その『ゆっき』っていうのは、眠そうな人だった。
「黙れ広島弁ヘッドフォン。ゆっきじゃない。幸村瞬(ユキムラシュン)だ。それとアンタ。えーと…確か水戸。」
呼び捨てされてしかも指まで指された。
「は…はい…なんでしょう…」
ここで怒ったら何もかも台無しだ。
既に台無しな予感がするけど。
「男子ばっかりの理由は、此処が男子校だから。女子が居ないのは、お前1人だけだから、『アレ』っていうのは今から分かる。俺達の事も、今から分かる。以上。ふぁぁ…眠い…」
欠伸付きの適当な説明だった。
「じゃ、凰士。連れてってやれ。」
眼鏡さんが言うと、凰士…って人意外は去っていった。
「えーっと……?」
名前も分からないし、苗字も知らないから困る。
「ああ、俺の名前?俺は猶時凰士(ナオドキオウジ)。凰士でいいよ。和紗って呼ぶけど…いいよな?」
凰士さんはニコッと言い返せないスマイルを浮かべた。
長身だし、細身だし、金髪だし…
名前とピッタリだった。
「は、はい…。今から、入学式…ですよね?」
恐る恐る当たり前の事を聞いてしまった。
ぁぁ…失敗した…
「んーん。違うよ。」
まさかの言葉だった。
「え?!ちちちちち…違うって…?」
ワナワナと、声が震える。
どういう意味なのだろうか…?
「ま、来てみれば分かるよ。行こう。」
ぐいっと手を引いて走り出した。

どうなるの?

私の高校生活…

どうなるの?!