「ん?空、あれ…」

『ん?』

俺の指差す方向、プールサイドの奥のとこで二人組の大学生くらいの男にナンパされているのは…

優だった。ナンパをウザそうに振り切っていると、こっちに気づいた。

『…あいつ、なんで…』

「どした?空。」

『ふあっ!?ん~ん、なんでもない!やっぱあれ、優ちゃんだよね?』

「だろうな、こっちに来るぐらいだし…」


上下黒の水着に上はチューブトップ、そこそこの胸を揺らしながら、待ち合わせていたかのようにこっちにやってくる。


「あぁ!やっぱ海くんたちだぁ!二人もここに来てたんだ!よかった!ねぇ、一緒していい?」


返事を言う前にプールに入り、俺の隣り、空の浮き輪に手をかける。

「はぁ気持ちいい!今日は二人だけ?哀原くんとかと一緒?」

「いんや。雪田と一緒、あと森さんも。」

「冬真くん?あぁ、あの恥ずかしカップルが一緒に来たんだ。」