よしよし。よく言えたな。二人の見えないとこで、空とグーのサインを交わす。

「んじゃ荷物置けるとこ探してっと…」

離れたとこに日陰で空いた場所を見つけた。
そこにビニールシートを敷いて場所取りをし、軽く準備運動。


「昼飯まであと1時間と少し。12時ジャストにまたここに集合な。じゃ、解散!」


冬真の後ろに木乃香がついて行くのを見送り、一息。

「はぁ~やれやれ。意外と大変だな、あいつら。」

『そだね。あんなに初々しい感じだと思わなかったよ。』

「よっぽどまとな付き合いってしてなかったんだろうな…」

『これじゃ二人っきりさせる作戦も考え直さないといけないかな?』

「かもな…。とりあえず俺たちも入るか~。ダラダラ流れながら考えるとするか。」

『うん。えと…ところで…』


流れるプールに向かう途中、止められる。

「ん?」

『その…、この…水着、どかな?』

「うん、かわいいよ。よく似合ってる。やっぱ明るい色が空には合うんだな。」


聞けたい言葉が聞けたからか、満足して腕にしがみつく。

『えへへぇ~。よかった!』