戸籍の上では二人は兄妹、しかしある事件をきっかけに二人は恋人に。

夫婦に近いこの二人の風景は、見ている方が恥ずかしくなるラブっぷり。


広いながらもきちんと整理清潔にされた4LDKの中には、今は海と空の二人しかいない。

両親はすでに出勤、二人をジャマできる者は、ベランダで朝日を浴びながら佇む無力な小鳥のみ。


『今日のお弁当、サンドイッチにしたから、あとで飲み物買わなきゃね。』

「紅茶なら水筒に入れていけるけど、さすがにこの暑さじゃね……」


テレビに映る天気予報には踊る27度の赤文字。

『…まだ6月中旬でこれって…。』

「さすがに地球に危機を感じますね。」

『私は地球より日に焼けるのが心配です。』

「窓際は大変ですね。」


なぜかお互い敬語になりながら、リビングで床を焼こうとしている太陽を睨む。