「俺だって・・・いや、昔からいる紅蓮のメンバーのほとんどは、心のどこかでやめたいと思っている奴ばかりさ。・・・でも、どこかで、前の紅蓮に戻るんじゃないかって・・・あの楽しかった頃の紅蓮に・・・。」
「それで、自分達は傷つかずに他人を傷つけてきたわけか・・・。」
「・・・しょうがないだろ!・・・強い者には従うしかないんだよ!それが、不良の摂理だろ!」
「・・・それおかしくないか?」
コウが、少し考えながら、レイジの言葉に異論を唱える。
「・・・おかしいって、何がだよ?」
レイジは、コウを睨みつけた。
「自分の納得いかないものにも、相手が強いってだけで従うなら、別に不良でいる必要ないよな?・・・強い者に憧れるなら分かるけど、強い者に無条件で従うって・・・それカッコいいか?」
「だから、別にカッコいいとかじゃないんだよ!」
これ以上ないくらいの勢いでコウに迫るレイジ。
「それじゃ、何のために不良なんてやってるんだよ?社会に適合するのが、カッコ悪いと思ったから、不良なんてやってるんだろ?強い者に従うなんて今の社会そのものじゃないか?それなら、最初から不良なんてしなくて、一般人のままでいればいいじゃないか?」
「そ、それは・・・。」
コウに痛いところをつかれて、言い返せなくなるレイジ。
「強い者に憧れてなった不良が、強い者を目指さずに、強い者に巻かれる者になってどうするんだよ?弱い者にだけ強く出て、自分より強い者には、無条件で頭を下げる・・・そんなの他の奴がどう思うか知らないが、俺は、絶対に強い奴だとは認めない!そんな奴が、ルミちゃんが言っていた強い人のはずがない!!自分の納得できないものには、相手がどんなに強かろうが、向かっていくことこそが、ルミちゃんの言っていた強さなはずだ!!!」
興奮して、まくし立てるコウ。
「・・・・おい、コウ。」
静かにコウの演説を聞いていたジュンが、コウの肩を叩く。
「何だよ!」
興奮しているコウは、肩を叩かれて、勢いよく、ジュンの方を見た。


