(・・・・マサヤ、どうしたんだ?)



コウは、何か嫌な予感がして、廊下を歩きながら、携帯電話をポケットから取り出す。



学校内での携帯電話の使用は、基本的に禁止されているので、コウは、近くの男子トイレに入ってから、マサヤの携帯に電話をかけた。



トゥルルル・・・トゥルルル・・・トゥルルル・・・留守番電話サービスにお繋ぎ致します・・・



「・・・・どうしたんだ、マサヤのヤツ?」



コウは、留守番電話には、入れずに携帯電話を切った。



もう一度、マサヤの携帯電話に掛けてみる。



・・・・・お掛けになった電話番号は、電波の届かない場所におられるか、電源を・・・・・・



「・・・・何だ?」



今度は、マサヤの携帯電話に繋がることさえなかった。



「・・・しょうがない、マサヤの家に行ってみるか・・・」



コウは、不安を打ち消すために、マサヤの家に行ってみることにした。