楽しい時間はあっという間に過ぎるって言うけど、本当に早かった。 賑やかだった場所からアパートに戻ってくると、一気に気が沈んだ。 シーンとした室内。 時計の秒針が動く音。 何だか虚しくなってテレビを付けた。 ボーっとしながらテレビを見ていると、携帯のバイブが着信を知らせていた。 「はい…もしもし」 「真山?」 さっき別れたばかりの廉さんからだった。 .