「今度は頭突きですか〜?デコピンといい頭突きといい」
少し赤くなったであろうおでこを、スリスリとさすった。
「ちゃんと涙も止まったじゃねぇか。ほら」
ストラップを手のひらに乗せられた。
「もうアタシのですからね。泣いても渡しませんから。簡単に取られないように、もう付けますから」
しっかりと携帯に付けて、廉さんの目の前でそれをブラブラとさせた。
「寂しくなったらそれでも見とけ。俺の変わりにはならないかもしれないけどな」
「大事にします」
「それでこそ真山だ」
ニコッと笑ったアタシの頭をそっと撫でた。
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