「廉さ〜ん?」


「なんだ」



まだ行き先を教えてくれない。



一体どこに行くんだろ…。



廉さんの後ろ姿を眺めながら、後ろを歩く。



さっきアタシがくすぐったくなった理由がわかった。



初めて見る浴衣姿だからだ。



カッコいい……。



「った!!いったぁい!急に止まんないでくださいよ」


「お前が前見てねぇからだろ」


「すいません…。ここは?」


「まぁ座れよ」



そばにあったソファーに座り、自販機で温かいお茶を買ってくれた。



そこは夜空もよく見え、この日はすごく月が綺麗だった。




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