「だから、今一緒にいる間だけでも廉の支えになってあげてほしいんだ。廉、キツくなっても溜め込むクセがあるから」


「はい。アタシにできる事、やってみます」


「ありがとね。廉、ヒカルちゃんと組むようになってからどこか変わったんだよね」


「あれでですか?」


「うん、あれでも。よく喋るようになったし、よく笑うようになった。ヒカルちゃんのお陰だよ」



すっごく嬉しかった。



もしお世辞だとしても、アタシも少しは頼りにされてるって実感したもん。



こんなアタシでよければいくらでも廉さんの支えになる。



「ごめんね、引き止めたりして。湯冷めしちゃうから、早く部屋戻りなね?」



そう言われて店長とは別れた。



小走りで部屋に戻る途中、誰かの声がアタシの体を引き止めた。



「真山!」




.