「廉の事でね」


「廉さん?」



廉さんになにかあるの?



急に不安になった。



「廉が店を辞める事は反対はしなかったんだけどね。技術も一流だし話すのも店の中では一番うまい」


「確かに…」


「でもね、やっぱり心配なんだ。廉、ああいう性格だし新しいスタッフたちとうまくやっていけるかどうか…。こんな事、廉にとっては余計なお世話なんだけどね」



意外だった。



店長がそんな心配してたなんて…。



「ヒカルちゃんもやっと廉といいコンビになってきたとこだったに。離れる事になっちゃってごめんね。僕がヒカルちゃんを廉に付けさせたから…」


「そんな……。店長謝らないでください。アタシは平気ですから。だって廉さん、怖いし」



ニコッと笑ってくれた店長。



嬉しかった。




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