「さぁ、雅お嬢様到着いたしました」

「もぅ、お嬢様って呼ばなくてもいいって言ったじゃん!」

「いえ、この学校は規則が厳しいのです。執事はお嬢様の事をいつも尊重しなければなりません」

「・・・ふ~ん」

「いいか、貴羅。お前もここではちゃんと敬語を使いお嬢様と呼び、そして雅お嬢様以外のお嬢様にも気を遣わせる事。分かったな?」

「分かってるよ。俺だって前は御曹司だったんだ」

「分かってるならいいが・・・」

「何か・・・2人共大変だね」

「何言ってんだよ雅お嬢様」

「へっっ!?」

いきなり貴羅に“雅お嬢様”と言われて声が裏返った私。
超超はずい・・・(泣)

「これから大変になるのは雅お嬢様の方ですよ」

「そうなの!?」

「ははっ、雅お嬢様にこれからどんな試練が待ち受けているやら・・・」

えぇ~~っ!!
お嬢様なのに試練なんかあるの~!?