「今日は撮影ないの?」 春も過ぎ、少し汗ばむ季節だけど、緑がキラキラ輝いている。 玲の淡い栗色の髪が日に透けて、やっぱり綺麗だなあ、なんて今更ながら思っちゃう。 「今日は夜から撮影。」 「え~~。一緒に買い物つきあってくれないの? 今日こそはかまってくれると思ったのにい。」 拗ねた顔で玲を見上げると、玲の大きな手がくしゃっと私の頭を撫でた。 「どうせまた撮影に着いてくるんだろ?」 「うん!当たり前じゃん!」 とびきりの笑顔を向ければ、玲はちょっぴりため息をついてクスッと小さく笑った。