さくっ… 赤くなった紅葉を踏みしめて ただ君に会うために 学校に行く。 さくっ… さくっ…… 私の足音の後に続く足音。 振返ると君だった。 『おはよう』 上手く笑えたかな? 『紅葉、綺麗だね!』 私の言葉に 君はクスッと笑った。 それは私の好きな顔だった。 紅葉が運んでくれた。 紅葉が勇気をくれた。 ありがとうって呟くと、 紅葉がひらりと 君の手に落ちた。