オフィスラブ

「え…?」


思いがけない事を言われて言葉がつまる。


「……実は、気になってた人と付き合い始めたの」


「……」

ケンジの顔が少し歪む。

「ケンジ、ごめんなさい。

あんな別れ方して、最低だった。
ケンジはいつも私の事考えていてくれていたのに…。

ごめんなさい。」


そう、お説教モードに入っちゃうのも私の事を思ってのこと。教師として忙しい日を過ごしながらも、私の事を大事にしてくれていた。

何が不満だったんだろうって思う位いい人だった。

「この前言ってくれた事も嬉しかった。

でも、もうケンジのところへ戻ることはできない。」