「れんさまー!!」
「どうした、あやの」
「すみません、蓮様。
あやのが言うこと聞かなくって…」
「いや、かまわないよ。」
今から十数年前、
あるお屋敷に一人の王子様がおられました。
その王子は美しく、
まるで天使のような容姿でありました。
しかし、その目は冷たく頭がキレる為、
周りの大人からは恐れられ、煙たがられていました。
その王子は、「あやの」という女の子といるときだけ、
普通の子供のような表情をなさるのです。
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