「若菜ちゃーん!何で先に帰っちゃうの?」


何か、うるさいヤツが帰ってきた。

波多江か?

若菜ちゃんとか呼んでんのか?あいつ。


「だいたい、アイツなんかと2人はキツいよー!」


チャラいな、波多江。

どんだけだよ?

だいたい、俺がいることに気づいてんのか?


「はぁ……。」


軽くため息をついて振り返る。

今、俺に向けてた表情と全然違ったけど?

女って、すげぇ。


「仲良しだね。」


波多江に俺がいることを知らせようと、声だけはかけとこ。

ちょっと驚いた顔をしたが、すぐに元のテンションに戻る波多江。


「はい、仲良しっすよ。ね、若菜ちゃん?」

「浩実と仲良くできないなら、私もダイキくんと仲良くしない!」

「えーっ、何で?」

「何ででも!」


そんな2人の会話を見ながら、若いっていいなって思ったり。

まぁ、俺も2才しか変わんないけど。