野球少年と彼女と私

「ぐあぁあ〜」

「うるっせぇよ!ばぁか!」

「ぐあぁあ〜!斎藤うぜぇ〜!ぐあぁ〜」

あれから、何故か斎藤と仲良くなった私は、授業中はしょっちゅう喋っていた。

斎藤のウザさは、何時に無く絶好調だけど、何故か慣れた私はもうなんとも思わなくなった。



もう、終わった、と。
全て、向井先輩が決着を着けてくれていた、と。
だから、私は今こうして‥何も変化なく過ごせるのだ、と。

"あの事件"は、向井先輩が、カタをつけたと、知ったのは、10月の始め頃だった。

哲平が夜に電話をする日には、決まっていい事がない‥‥。