駅のホーム。リーマンが足早にあっちこっち歩く駅のホームに私はいた。


息苦しい程の人の数のせいで頭がボーっとする中、階段を下りている私は今にも転びそうだった。

つか、転んだ。


ドタン!!


鈍い音がホームに響いた。
すごい転び方した私。
そりゃもう顔面強打‥つか全身強打。

恥ずかしいやら何やらで中々顔があげられなかった。
静まり反っていた駅のホームも徐々に騒がしくなっていく。

―――‥最悪。

よく転んだな。
こんな人多いのに。
誰かに掴まればよかった。