いつからいたんだろう‥
向井先輩は私の真後ろに立っていた。
気付かない私も凄いと自分にびっくりした。
私が後ろを振り返ると一瞬向井先輩と至近距離で目が合ったけど、1秒で逸らされた。
「や‥、コウキ!別れたくない!」
さっきまでの威勢は何処へやら、彼女さんは泣き叫ぶように向井先輩に近寄って来た。
縋るように、コウキと言いながら。
正直、"自業自得"だと思った。
あんな事‥他の男に抱かれて置きながらも、まだ向井先輩との繋がりを求めてる。
なんて根性。怖い女。
‥‥‥‥‥‥だから、あい怖いって言ってたのかな?
なんてどうでもいい事を考える程に冷静な自分も怖く思えた。
