忘れないよ











「あたしなんて・・・要らない子なのに」








「っ・・・そんなことないから」








「ばかだよ・・・。雪はばかだよ」








「否定はできないな」








雪弥がそう言うと、雪菜は笑った。








「ぁは・・・。
・・・・・・ごめんね」








「いいって。
そういえば、雪菜怪我は?」








「あたし・・・は、ここだけ」








雪菜はジャージを脱いで二の腕を見せた。








「・・・ごめんな、ちゃんと守れなくて」








「雪が謝ることじゃないよ」








「・・・。
先生、この傷の手当てもお願いします」








「いいわよ。
雪菜さん、傷見せて」








ガーゼに消毒液を垂らし、傷に充てた。








「っ・・・」








「染みるだろうけど、ちょっと我慢ね」








「・・・はい」