ガチャ
「・・・どうしたの！！？」
「多分、窓でやったんだと思う」
「窓！？・・・
とにかく、君はここに座って。
事情を知っている子は残って、他の子は戻りなさい」
事情は知らないから、戻ろうと思った。
その時
「梓紗・・・！行かないで・・・」
「え、でもあたし・・・」
「残れよ」
「え」
でも事情は知らないし・・・。
「先生、いいですよね」
「・・・いいわよ」
「俺は行くから。
走らないから安心しろ」
「・・・分かった」
薬は持ってるはずだし、走らないって言ってるし、大丈夫だよね。
「じゃ」
「うん。絶対、走っちゃ駄目だよ」
竜は保健室を出て行っ
・・・てない。
「梓紗」
「え？」
「お前が焦っても意味ないからな」
「分かってる」
あたしがちゃんと落ち着いて行動しなきゃ
「そか。
・・・落ち着けよ」
「うん。早く体育館行きなよ！」
「おう」
竜は、今度こそ保健室を出て行った。
