・・・ぃや、サッカーでも動かなきゃいいよね。
何て言うんだっけ、あの、守る方。
あっちなら移動するとしても歩きでいいよね。
「無理だ「いいよ」
「・・・え」
竜が言いかけた、“無理だな”を遮った。
「なんで梓紗が決めるの?」
「秘密」
「・・・え、いいよ、って・・・?」
「今日は、あたし体育は見学してるから」
大丈夫。走らなければ発作は起きないから。
「いい・・・のか?」
「しつこい。いいよ」
「マ・・・ジで?ま、マジで?
マジでいいのか!?ちょ、めっちゃ嬉しい!!」
竜は子供みたいにはしゃいだ。
ったく・・・。
「ねぇ、なんで梓紗が決めるの?」
「ひーみーつ」
「ぶーっ
いいもん、雪のとこ行って来る」
雪菜は教室を出て行った。
んと、雪菜には雪弥っていう格好良い双子のお兄ちゃんがいる。


