忘れないよ










あ・・・れ?








「み、三田!!」








叩かれたのは、あたしをかばった竜だった。








なんでかばうの・・・?








「これ以上、俺の梓紗を悪く言うな」








「お、俺の梓紗だと!?」







何言ってんの・・・。








あたしは、教室を飛び出した。








かばう必要なんてないじゃん。








あたしのことなんて。








ガチャ








屋上に着いた。








「なんでかばったりするかなぁ・・・ばか」








「バカはどっちだよ」








えっ








「竜・・・」








「鈴木のビンタはいてーぞ」








竜はあたしの隣に座った。








「知ってる」








「・・・泣かねぇの?」








「え」








「ココ来る時、泣きそうな顔してた」








バレバレ・・・か。








でもね、あたしは泣かない。








竜には涙を見せたくないの。