朝の騒がしい酒場。
トムと呼ばれた男が
大柄な男の横に腰を下ろす。

「まただよ。また死んでた。親が無いんだろうな。若い娘さんなんだけどよ」


「この国はまったくどうなってんだろうな!そんなに落ち込むなよトム。‥そんなことは良くあることじゃないか‥」

「いや、違うんだ」
「はぁ?」

「その娘はよ、まるで眠ってるようだった。幸せそうな、本当に幸せそうな顔して死んでんだよ‥。まるで、天使の寝顔だ。きっと幸せな最期だったんだろうな‥」

  


END