「部長ちょっと外の風に
当たって来ますね。」
「じゃ俺も煙草。」
沢山飲んで頬が火照ってる
顔にあたる風が気持ちいい
「佐伯すぐ近くに
お土産屋さんあるで。
子供に何か買って
行くんやろ。」
「はい。買いに行きたい。」
「じゃちょっと
酔い冷ましに行こか。」
部長と二人で歩く
連れて行って貰ったお店は
ホンマにすぐ近くで
思ったよりお洒落な店
お土産屋さんやけど
置物やお菓子以外に
ちょっとした服や
アクセサリーもある
両親にお菓子
子供の為にお菓子や
キーホルダーを買った
あとネコが椅子に座ってる
可愛い木の置物
一目惚れして買った
見てるだけで癒される
酔ってるから普段なら
悩んで買えない物も
勢いで買っちゃう
アクセサリーのコーナーで
自分のピアスを一つ買った
あともう一つ
買おうかどうしようか
悩んで見てたら
部長に声を掛けられた
「パワーストーンやな。それ欲しいんか。」
「どうしようかなと
思って‥。」
「よし。ほな俺が買ったる。
今日は佐伯頑張って
くれたからご褒美や。
けど他のヤツには内緒な。
あいつら皆に買ったら
俺の小遣い無くなるし。」
そう言いながら
ピンク色のを
選んでくれた
「うちの娘がピンク色のは
恋愛が上手くいく言うて
つけてたわ。
よし。これにしよ。」
私がどうしよう?って
思ってたら
部長は迷わず
レジに持って行った
お店のお姉さんが袋に入れようとしたら
「すぐにつけるから
そのままでええわ。」
そう言って会計を済ませて
私の左手首につけてくれた
「ホンマにいいんですか?」
「ええよ。
勝手に決めたけど
気に入ったか?」
「はい。めちゃくちゃ
嬉しいです。
ありがとうございます。」
ドキドキしていっぺんに
酔いが冷めた
店を出て会場に戻った


