「お母さんはさ、すごく喜んでくれたんだ…“娘をよろしく”って…でもさ、お父さんにもちゃんと言わなきゃって思っててさ…」 先生はちょっとテレくさそうに鼻を触って笑った… 「“自分がお父さんのぶんまで、南さんを守ります”って、ちゃんと言ってきたからな…?」 信号がまた赤になった… ゆっくりと車がとまる… 先生と視線が合う… 「…南?どうした?」 私の目からは… 涙が溢れていた…