「最近、職員室で聞いたんだよ。そいつ男子バスケ部なんだろ?」 理奈は静かに頷いた 「でも先生、その子と理奈に何の関係があるの?」 「それは…その…」 先生は言葉を濁した 「いいよ田崎。ちゃんと自分で話すから」 理奈は先生の顔を見て、それから私の顔を見た 先生は近くの公園に車を止めた 辺りは風で木が揺れていて、とても暗かった 「翔太はさ、昔うちの近所に住んでたんだ…」 理奈はぽつりとつぶやくように話しだした