『警備、ちゃんとしてくれてたんだね。でも、それって、人数が多いだけじゃない?』
鴉が喋った!?と驚いている暇はない。兵士は必死に銃でMoon Crowを撃とうとした。
『゛闇蛍″』
部屋の中にいる兵士を冥界に送った。
『予想はBINGO。多ければいいって事じゃない。』
Moon Crowは、【ウィンディーネ】を足で持ち上げた。
そう簡単にいくはずがない。持ち上げた瞬間に、上から網が掛かった。
司令官「私の部下をよく殺してくれたものだな。」
司令官が部屋へ堂々と入ってきた。
『自分だけいいとこ取りって事か。』
司令官「やっと捕らえたぞ。Moon Crow」
『てめぇに捕らえられた事に腹が立つ・・・!゛闇蛍″』
司令官「さっきから私は防犯カメラで活躍を見ていたよ。」
いつの間にか、ライトで照らされていて陰がない。
『めんどくさい。見せてあげるよ。』


Moon Crowの体は光に包まれ、154cmぐらい、人間の形になって行った。やがて光は消え、姿がわかるようになった。腿までの長いダークブルーの服に黒の大きめのズボン。女子で言うショートカットぐらいの水色の髪、赤い瞳の下―右頬には【月印】が黄色く刻まれている。
『驚いた?』
少年は、いつの間にか、網から抜け出しており、手に持っている両刀・小鴉を司令官の首に付きつけていた。
『よく覚えておけ。僕の名は月鴉。』



月鴉。それが、僕の名前―。