それからあたしとお母さんは二人でゆっくり話した。
ずっと寂しかった。
多額のお小遣はいらないから、少しでも側に居てくれと。
お母さんは、家にお父さんが居ないことを申し訳無いと思っていたらしい。
お父さんが居ない分、あたしに多額のお小遣をあげて。
それはお母さんなりの「愛」だった。
お母さんはあたしが受け取れなかった「愛」を
形を変えてあたしにくれた。
前に比べたらお母さんは大分家に居るようになり、
あたしとお母さんはいっぱい話すようになった。
あたしとお母さんがこうなったのも、彼女のおかげ……。

