「おい!どこ行ってたんだ?」


隼人が海翔に絡んできた。


「風に当たってた。…臭いよ。かなり飲んだんだろ。」

眉間に皺を寄せる海翔。


「まぁ。まぁ。隼人。落ち着けって。っと。どうも。」


隼人をなだめようとする勇一が沙弥に気づき会釈をする。


「初めまして。鈴木沙弥です。」


ニコッと微笑んで自己紹介。



「山本勇一っす。よろしく。」


「小池隼人。よろしく〜!」

少し出来上がっている隼人と全然平気な勇一。

“2人とも梅田さんのお友達…もとい腐れ縁の人達。何か優しそう。ハルも来れば良かったのに…。”


「何かあったのか?」


急に冷静な声で隼人が海翔に耳打ちする。


「……何も。」


プイッとそっぽを向く海翔に隼人はムカッとした表情だ。



「まぁ。いいや。沙弥…ちゃんでいいかな?」


「はい。」


元気よく返事をする沙弥を海翔が見つめている。


それに気づいた勇一は頭を軽く掻いた。