◆ 連れて来られたのは、人気のない校舎裏。 そろそろ本気で薄暗い。 校舎の影が余計不気味。 「あの…なんすか?」 「わたし、あの… 三年の浦山っていいます」 「はぁ…」 いきなり自己紹介し始めた浦山さんは、いきなり俺の両手をつつんだ。 「?!υ」 びっくりして肩を上げた俺に、くすっと微笑んで、浦山さんは俺に一歩近づいた。 「泰介くん!わたしの、 彼氏になって下さい!」