団☆乱ラン



着いたホテルは

ランチバイキングが有名なホテルだった。



スゴく美味しくて、特に一流のパティシエが作るケーキがほっぺがとろけるぐらいの美味しさです♪と
この間読んだ雑誌に載っていた。



爽くんがいたら、目の色変わってるだろうな。



そんなこと考えてニマッとしていたら、



「だらしない!ピシッとしなさいよ?」


って、母さんに叩(ハタ)かれた。


ポロッと落ちた牡丹の髪飾りに、慌てた母さんが「ゴメンゴメン」と言っていた。




何だか和やかだった。


うまく、隆兄をお見合いへ連れ出せて、母さんが上機嫌だったから。



やっぱり、母さんに主導権を握られているんだなぁ。



だから、父さんの影が薄いんだ。


家って………。