リムジンの中は、快適で── 色々考えていたのが吹っ飛んでしまった。 異世界だった。 16歳で、庶民のあたしがこんなコト、覚えてしまって…… もう、現実には戻れないかも。 そう思った時── 「到着致しました。」 助手席からの、“執事さんみたいな服装の男性”の声で 現実へ引き戻された。